フォスコ・マライーニ氏撮影のチャリティーカレンダー

人類初の原子爆弾が広島に投下されてから70年の節目を迎える今、イタリアにおける日本学の先駆者であるフォスコ・マライーニ氏撮影の写真13枚を掲載した特製カレンダーを作製する運びとなりました。

氏はこよなく愛した日本の日常生活と非日常のできごとを、文章においても写真においてもよく表した人物です。
 
 マライーニ氏のご遺族並びに著作権管理をするArchivi Alinariから許可を得たうえで、フィレンツェのGabinetto Vieusseux所有の白黒写真の中から
13枚を選び、カレンダーに仕立てました。

このカレンダーはニッポニカのオリジナル作製品で数量限定になります。
「広島の太陽」イベント開催時に販売し、売り上げの全額は、2つのチャリティープロジェクトに寄付されます。

  フォスコ・マライーニ氏(1912年ー2004年)の最初の日本への旅は1939年のことでした。それから1990年代まで何度も日本を訪れ、その都度興 味を深めてゆきました。優れた民俗学者であるマライーニ氏は、日本の文化を深く理解していたからこそ、日本に対するまっすぐな愛情を持ち続けたのでした。

 マライーニ氏は現代イタリアにおける日本学の先駆者であり、様々な研究テーマに、その素晴らしい文章と同様に、日本での日常の暮らしや非日常のできごと一つ一つの細部が描写されている写真を添えました。
それはまるで、宇宙の不思議にリズムをつける永遠の天啓を示しているかのようです。

 フォスコ・マライーニ氏は歴史を繊細に見つめる人でした。
世界的に有名なカメラマンでもある氏が残した、人間味溢れ芸術性の高い、まさに遺産と呼ぶべき数多くの写真の中から厳選されたこの代表的な少数の写真は、人類初の原子爆弾投下から70年の節目の今、日本に想いを馳せるに相応しいと言えるでしょう。

写真:
尺八を吹く2人の虚無僧 東京 1955年

撮影フォスコ・マライーニ 
Gabinetto Vieusseux 所蔵 著作権所有者 Fratelli Alinari